インフルエンザではない

■熱が下がらないので病院へ。医師の話によるとインフルエンザの疑いもあるとのことで、検査のために綿棒のようなもので喉と鼻の奥を突かれる。インフルエンザだと特効薬のようなものがあるらしく、それを飲めばすぐに熱が下がるそうで、医師の顔はどこか嬉々としていた。「その特効薬は余所の病院には置いていない」ということを、短い診察の間に二回も繰り返していたくらいだから、よほどの効果があるのだろう。僕もついインフルエンザだったらいいなと思ってしまったから不思議だ。

■しかしながら検査の結果はインフルエンザではなかったので、普通の風邪薬を処方してもらう。僕はちょっぴり残念な気分になったが、誰よりも残念そうにしていたのがその医師本人だったことは、言うまでもない。